この記事でわかること
- 退会の4種類(成婚・中途・強制・休会)の違い
- 退会を申し出る手順と返却物
- 中途解約でお金がどこまで戻るかの法定上限
- 引き止められたときの一言と、そのまま使える退会メールの例文
まず結論
8日を過ぎていても退会はできます。契約期間が2か月を超え、金額が5万円を超える契約なら、そのとき事業者が請求できる金額には法律で上限があり、サービスの提供が始まる前なら3万円まで、始まったあとも計算式が決まっています。退会の種類は成婚退会・中途退会・強制退会・休会の4つ。清算のしかたはそれぞれ違います。引き止められても、「退会することに決めました。手続きを進めてください」と繰り返せば足ります。そのまま使える退会メールの例文は手順の下に載せています。
この記事では、退会の種類・手続き・お金の清算・引き止められたときの対応を、公的機関の一次情報をもとに整理しました。
結婚相談所の退会には何種類あるか
退会は大きく分けて「成婚退会」「中途退会」「強制退会」「休会」の4つです。どれに当てはまるかで、費用の発生も在籍の扱いも変わります。
| 種類 | どんなときか | 費用の発生 | 在籍の扱い |
|---|---|---|---|
| 成婚退会 | 交際が進み、結婚に至ったとき | 成婚料が発生することが多い | 活動終了として扱われる |
| 中途退会 | 自分の意思でやめるとき(不本意退会と呼ぶ会社もある) | 契約の清算条項に従って精算 | 退会者として扱われる |
| 強制退会 | 規約違反・虚偽申告などで相談所側が契約を終了させるとき | 契約条項次第(返金の有無は契約書で異なる) | 退会者として扱われ、再入会できない規約の会社もある |
| 休会 | 就職・体調・多忙などで一時的に活動を止めるとき | 休会中の月会費の扱いは会社ごとに違う | 在籍を続けたまま活動だけを止める |
「成婚」の定義も、婚約の時点を指す会社もあれば、交際が一定段階に進んだ時点を指す会社もあります。自分がどの退会に当てはまるかは、契約書か担当者に確認してください。
退会するとお金はどうなるか

結婚相手紹介サービスの契約のうち、期間が2か月を超え、かつ金額が5万円を超えるものは、特定商取引法の「特定継続的役務提供」(サービスを一定期間続けて提供する契約、という意味です)にあたります。この場合、クーリング・オフと中途解約のルールは法律で決まっています。整理すると次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| クーリング・オフ | 法律で決められた書面(契約書面など)を受け取った日から数えて8日以内なら、無条件で契約解除できる |
| 中途解約 | 8日を過ぎても、将来に向けていつでも解除できる |
| 事業者が請求できる上限(役務提供開始前) | 3万円まで |
| 事業者が請求できる上限(役務提供開始後) | 提供された役務の対価に相当する額 + 2万円または契約残額の20%に相当する額のいずれか低い額 |
出典:消費者庁「特定商取引法ガイド 特定継続的役務提供」(2026年8月24日確認)
表の「役務」はサービスの提供のこと、「役務提供開始後」は実際にお見合いの紹介などが始まったあとを指します。
数字だけではイメージしづらいので、仮の数字で計算例を1つ。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 契約(仮):月会費1万5,000円・契約期間12か月を、6か月使った時点で中途解約 | 合計18万円 |
| 提供された役務の対価に相当する額(すでにサービスを受けた6か月分) | 9万円 |
| 契約残額(まだ受けていない6か月分)の20% | 9万円 × 20% = 1万8,000円 |
| 「2万円」と「1万8,000円」を比べて低いほう | 1万8,000円 |
| 事業者が請求できる上限 | 9万円 + 1万8,000円 = 10万8,000円 |
| 18万円を前払いしていた場合、計算上戻る額 | 18万円 - 10万8,000円 = 7万2,000円 |
※これは仕組みを説明するための仮の数字で、実在する相談所の料金ではありません。入会金・登録料・お見合い料などをどう扱うかは契約によって違うため、実際の金額は契約書の清算条項と相談所への確認で決まります。
消費者庁のガイドが示しているのは、役務の提供が始まったあとの中途解約で事業者が受け取れる金額は「提供された役務の対価に相当する額」に上の表の上限額を加えた範囲まで、という枠組みです。
入会金や登録料がこの「提供された役務の対価」に含まれるかどうかは、同じページには書かれていません。全額を受け取れるかどうかは契約の内容や提供の実態で変わるため、納得できない請求は消費者ホットライン188で相談してください。
ただし、すべての契約がこの対象になるわけではありません。契約期間が2か月以内、または金額が5万円以下の契約は対象外です。まずは自分の契約書の契約期間と金額を確認してください。成婚料や違約金の額は会社ごとに違いますが、「事業者が請求できる上限」が法律で決まっている点は共通です。
なお、書面を受け取ってからまだ8日以内であれば、クーリング・オフができる可能性があります。手続きの方法は、上記の消費者庁のページや、消費者ホットライン188、こちらの記事で確認できます。
「まだ早い」と引き止められたら、どう答えればよいか
退会を申し出た際に「もう少し続けてみては」「あと少しで良い出会いがあるかもしれない」と引き止められた、という声は少なくありません。担当者にも事情はあるのでしょうが、退会するかどうかを決めるのは会員自身です。
先に触れたとおり、8日を過ぎた後の中途解約は、いつでもできる権利として法律で認められています。理由を細かく説明したり、相手を説得したりする必要はありません。「退会することに決めました。手続きを進めてください」と繰り返し伝えれば十分です。
電話で押し切られて「考えます」と言ってしまったときは、その日のうちに退会メールの例文を送り、退会を申し出た日を記録に残してください。
退会の手続きはどう進めればよいか

多くの相談所では、担当のカウンセラーか会員専用窓口に申し出るところから始まります。申出先・締め日・必要書類は会社ごとに違うので、契約時の書面か会員ページを見ながら、次の順で進めてください。
- 契約書面を手元に出す
入会時に受け取った契約書面(契約書・重要事項説明書など)を用意します。この書面を受け取った日は、クーリング・オフの起算日(数え始める日)になるため、いつ受け取ったかも合わせて確認します。手元に見当たらない場合は、相談所に契約書面の控えの再交付をお願いできないか聞いてみてください。 - 契約書面で5つのチェックポイントを確認する
契約書面で次の5点を見ておくと、清算の話がスムーズに進みます。- 契約書面をいつ受け取ったか(クーリング・オフの起算日になる)
- 契約期間と自動更新の有無(締め日や更新日の前かどうかで発生する費用が変わることがある)。月会費がいつまでかかるか(退会日が申出日か、月末などの締め日か)は、契約書・規約の「退会」「中途解約」「会費の精算」の条項で確かめる
- 清算・返金についての条項
- 「成婚」の定義(どの時点から成婚料が発生するか)
- 返却が必要なもの(会員証・資料など)
- 退会の意思を伝える(退会メールの例文を使う)
退会理由を詳しく説明する義務はありません。「一身上の都合」と一言で足ります。引き止められたときの答え方は前の節にまとめました。
口頭だけだと「言った・言わない」になりやすいので、電話や対面で伝えたあとにメールでも同じ内容を送っておくと、日付の記録が残ります。伝え方に迷ったら、リストの下の例文を使ってください。 - 返却物を返す
会員証・資料・貸与された名刺やプロフィール帳などがあれば、案内に従って返却します。返却先は会社ごとに違うため、案内に沿って確認を。
退会を申し出るメールの例文
件名:退会のお願い(会員番号〇〇)
いつもお世話になっております。会員番号〇〇、氏名〇〇です。この度、一身上の都合により退会させていただきたく、ご連絡いたしました。退会の手続きの方法(書面や会員ページでの手続きが必要かどうか)と、精算・返金のご案内、返却物についてお知らせいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
※手続きの方法は相談所ごとに違います。契約書面や規約に書かれた方法がある場合は、そちらに従ってください。
お世話になっております。〇〇です。今後の活動を続けるかどうか考えた末、退会を決めました。理由は一身上の都合です。手続きの流れを教えていただけますか。
退会のタイミングに正解はあるか
入会して間もない時期の退会は早すぎるのか、という疑問もよく検索されています。これに「正解」はありません。担当者との相性、紹介される人数、費用感など、判断の材料が人によって違うからです。
目安になるのは、契約期間と自動更新のタイミング、そしてクーリング・オフの8日間。迷いながら活動を続けるより、契約書の条件を確認したうえで自分で決めるほうが、あとで後悔しにくいでしょう。
困ったときはどこに相談すればよいか
清算の金額に納得できない、書面のとおりに手続きが進まないなど、契約内容と実際の対応に食い違いがあると感じたときは、消費生活相談の窓口を利用できます。全国共通の消費者ホットラインは「188(いやや)」。かけると最寄りの相談窓口につながります。
土日祝に市区町村や都道府県の消費生活センター等が開いていない場合は、国民生活センターが相談を補完しています。ホットラインは施設点検日と年末年始を除いて原則毎日利用できます。
受付時間は窓口ごとに違うので、つながらないときは時間を変えてかけ直してみてください。相談そのものは無料。ただし窓口につながった時点からの通話料は自己負担です。
出典:消費者庁「消費者ホットライン」(2026年8月24日確認)
中途退会は各社の「成婚率」にどう影響するか
ここは相談所側のサイトでは触れにくい話です。成婚率の分母は会社によって違い、「全退会者数」「年間平均在籍会員数」「入会者数」などが使われています。分母が「全退会者数」なら、中途退会者が増えるほど分母が大きくなるので、同じ成婚退会者数でも成婚率は下がる方向に働きます。
一方、分母が「入会者数」なら、中途退会者が増えても分母は変わらず、数字に直接は影響しません。どの分母を使うかは会社ごとに違うため、一律に「下がる」とは言えません。
分母の定義が会社ごとに違う点は、以前の記事結婚相談所の成婚率のからくり|大手2社の注記を並べて分かったことで公式サイトの注記を比べています。
退会したあと、別の相談所への乗り換えを考えている場合は、連盟の扱いや乗り換え割引の仕組みを結婚相談所の乗り換え|連盟・乗り換え割・辞めるときのお金にまとめています。
よくある質問
Q. 退会を申し出たら「まだ早い」と引き止められました。どう伝えればいいですか
A. 理由を詳しく説明する必要はありません。「退会することに決めました」と繰り返し伝え、メールでも意思を残しておくと安心です。
Q. 入会して1か月で退会するのは早すぎますか
A. 期間に一律の正解はありません。契約期間や自動更新のタイミング、クーリング・オフの8日間を確認したうえで判断すれば十分です。
Q. 中途退会すると、払ったお金は返ってきますか
A. 契約内容によります。特定継続的役務提供にあたる契約では、事業者が請求できる上限が法律で決まっています。自分の契約書の期間・金額を確認してください。
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まとめ
- 退会には成婚退会・中途退会・強制退会・休会の4種類があり、費用も在籍の扱いも違う
- 退会の申し出は口頭だけでなくメールでも記録を残しておくと安心
- 書面受領から8日以内はクーリング・オフ、8日を過ぎても将来に向けていつでも解除できる
- 事業者が請求できる上限は法律で決まっているが、対象になるかは契約期間・金額次第
- 引き止められても、退会の意思を繰り返し伝えれば十分。困ったときは消費者ホットライン188へ
退会を考えている場合は、まず自分の契約書を開いて、契約期間と金額、清算の条項を確認するところから始めてみてください。

